今回は「家づくりで得をするノウハウ」についてお話します。
前回の講座では家づくりの恐怖について話をしましたが、その話を耳にすると
家を建てたい人や買いたい人は将来の不安が募って決断することを躊躇されると
思います。では、どうすれば安心して家を建てることができるのでしょうか。
今回はその方法を解説します。
人にはそれぞれのライフステージがあります。例えば就職し結婚し子どもを育て、
マイホームを建てて、定年を迎え、老後の生活を送ります。これが一般的な人生の
ライフステージです。そんな人生における家計の3大支出は「家を建てる住宅資金」
「子どもの教育資金」「老後の生活資金」です。そこで、人生のキャッシュフロー、
つまり入ってくるお金と出ていくお金を計算してみると、住宅ローンを組んで家を
建てて、子どもたちを大学に進学させると、大半の家庭の家計は赤字になります。
そして、貯蓄することもままなりません。
営業マンは電卓を叩いて資金計画を熱心にやっていますが、住宅ローンの利息をいくら
少なくするかということではなく『毎月いくら支払いをすればいくら借り入れできます。
だから自己資金と住宅ローンを合わせてこれだけの予算となります。』そして『こんな
家が建ちます』と言ってプランの提案をし契約を迫ります。
住宅営業という仕事は金融業ではありません。営業マンがやるべきことは、家づくりで
得をする方法をお客さまに正しくお伝えすることです。つまり、住宅ローンの借り方や
返し方によって利息を少なくする方法や建物のコストダウンの方法、そして人生設計を
しっかり描いて家計のキャッシュフローを改善して、老後の生活の不安を解消する
方法などをロジカルにレクチャーしなければなりません。
家づくりをする上で知って得をすることはたくさんあります。
逆に知らなくて損をすることもたくさんあります。
住宅業界の移り変わり
ではここで、住宅業界の移り変わりを簡単に説明します。
住宅ローンの制度がなかった昔は、人は退職金や貯金で家を建てていました。しかし、
1960年代に住宅展示場ができて、住宅業界に初めて営業マンが誕生しました。
さらに、住宅ローンが制度化されました。よって若い人の手に届かない高嶺の花だった
「マイホーム」が住宅ローンを使って長期間で分割払いすることで、取得できるように
なりました。丁度その時代の池田勇人総理大臣が「所得倍増計画」を提唱した時代でしたので
高い金利でも住宅ローンの借り手が一気に増えました。そしてマイホームづくりのブームが
到来しました。しかし今の時代は超低金利時代でかつ、優遇税制という特典があるにも
かかわらず住宅不況といわれ受注が低迷を続けています。
時代と共に家づくりも大きく変わってきましたね。今の時代は営業マンは、もっと
知識武装をして知恵を使ってかしこい家づくりをアドバイスできなければお客さまから
信頼を得ることは難しいと思います。
安心の家づくりとは
お客さまに安心していただける家づくりとは、ライフプランを計画して、家計を見直して、
キャッシュフローを改善し家計を黒字化することです。そうすれば貯蓄もできて、老後の
不安も解消されます。ライフプランをお客さまと一緒になって考えると、お客さまは必ず
耳を傾けてくれます。なぜならそれはお客さまが得をするノウハウだからです。
得をする家づくり
K様という家づくりを検討されているお客さまに「1400万円も得する方法」を
ご提案しました。このノウハウは「建物を1400万円も値引する」ことではありません。
「お客さまが家づくりで1400万円得をする方法」です。
では、そのフレームワークをKさまの家づくりを基に説明します。
家づくりで1400万円得をするノウハウを説明します。
①ライフプランを計画し家計の収支を改善します。
②住宅ローンの利息は最大のムダです。
ローンの借り方、返し方を工夫して利息をかしこく削減します。
③家計や生命保険の見直しをすることによって、ムダなお金を削減し
貯蓄や住宅ローンの繰り上げ返済に回します。
④10年間の住宅ローン減税をフル活用して減税メリットを活かします。
⑤建物の設計・施工の無駄を省きコストダウンを実現します。
⑥建物の維持管理費やメンテナンス費用を削減します。
⑦夫婦の働き方を変えて生涯収入を増やす計画を立案し、
実践することによってコツコツとお金を貯めます
家づくりで得をするノウハウがいろいろあることがおわかり
いただけたと思います。これ以外にも得をするノウハウはあります。
たとえば「老後に年金を通常より42%たくさん受け取る方法」や
「確定申告で税金を取り戻す方法」それに家を建てるときの
「優遇税制や助成金を上手に活用する方法」などです。
「安心」とは営業マンや商品に対する信頼です。
そしてお金と老後の不安を解消することです。
「安さ」とは建物の価値と価格の比較によるお得感です。
決して安かろう悪かろうの代物ではありません。