家づくりの基礎知識

住まいは買うもの?借りるもの?

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賢い家づくりの話

今回は「住まいは買うもの?借りるもの?」というテーマについてお話します。
「持ち家か、賃貸住宅か」どちらがいいかという議論がありますが、「家を買って
住むもよし、気楽に借家住まいもよし」。つまり、人それぞれだということです。
人生にはリスクがつきものです。持ち家でも賃貸住宅でも共にリスクがあります。

賃貸住宅と持ち家、それぞれの住まいのリスク

賃貸の場合は、収入やライフスタイルに合った住まいを選ぶことができるうえ、多額の
住宅ローンを背負い込むこともないので、定期収入のある現役世代ではリスクは少ない
といえます。しかし、世帯主が万一死亡したら、遺族は家賃負担を背負わなければ
なりません。収入がガクンと減る「老後」はどうでしょうか。年金があてにできない
時代に、定年退職してから死ぬまでの間、世帯主の死亡後も、多額の家賃を払い続け
なければなりません。これは想像もできないほど大きなリスクです。高齢者の入居を
嫌がる賃貸オーナーも多いため、物件が探しにくくなる可能性もあります。
賃貸住宅の家賃は掛け捨てであるということを認識しておきましょう。

持ち家ならばリスクはないかというと、そんなことはありません。持ち家の場合、
不動産価値の下落や、住宅ローンの変動金利の上昇による返済額アップのリスクが
あります。所得が減少しても住宅ローンの負担は変わらず、売却も容易でないため、
いざというときの柔軟な対応が難しいというリスクもあります。

住まいのリスク

さて、経済評論家の山崎元さんの著書『お金に強くなる!』の中に、非常に参考になる
文章がありました。「こんな考え方もあったのか」と強く印象に残りましたので、
引用させていただきたいと思います。

不動産は生涯でもっとも大きな買い物ですから、昔から「賃貸派」「持ち家派」の論争が延々
と続いています。山崎元さんの考え方は、その物件が「高ければ買わない」「安ければ買う」
というものです。「買ったほうが得」か「借りたほうが得」か。この論争の結論は、
これ以外にありません。重要なのは、この判断を「投資対象として」行うことです。

不動産の購入を投資と考える

不動産投資として考えると、将来の収入は[将来の家賃収入+将来の売却価格]で計算できます。
この金額の現在価値よりも物件価格が安ければ、買ったほうが得。物件価格のほうが高ければ、
損と判断できます。注意が必要なのは、「将来の家賃収入」と将来の売却価格」の評価方法です。

購入物件が高ければ買わない 安ければ買う

20年間で得られる家賃収入が合計6000万円で、20年後に物件が2000万円で売れると
予想したとしましょう。この場合、将来の価値を現在の価値に換算して考える必要があります。
そして、現実には将来の家賃下落、物件の補修費、税金などの支出を考慮する必要があります。
現在持っているお金と、将来手に入るお金は同額でも価値が異なります。
そのため、将来のある時点で受け取ることが期待できる価値を、もし現在受け取ることにした
場合にどの程度の価値になるか、将来の価値をある率で割り引いた「割引現在価値」で判断します。

割引現在価値とは

「割引現在価値」について説明をします。たとえば100万円を1%の金利で銀行に預けると、
現在の100万円は、1年後に、101万円になることが期待できます。そのため、1年後の
101万円は現在の100万円と同じ価値だとみなされます。このとき元本の100万円は
将来価値である101万円の「割引現在価値」と言い、その割引率は1%であると考えられる
わけです。割引現在価値の計算式は以下画像のようになります。

割引現在価値の計算式

では具体的に実際にある物件価格の将来の収入を考えてみましょう。
家賃が月25万円つまり年間300万円の家賃収入があって割引率を6%とした場合、
1年目の現在価値は約283万円と計算されます。

※動画作成時の割引率です。

同じように2年目、3年目と20年間の現在価値を割り出し、合計すると4064万5858円。
この金額より物件価格が安いなら「得」、高いなら「損」と判断できます。

割引現在価値で物価の損得を考える

 

以上の内容から考えてみると、自分が住む住宅であっても「不動産投資」として判断し、
「割引現在価値よりも物件価格が安ければ買ったほうが得。物件価格のほうが高ければ損」
という山崎元さんの考え方は、「持ち家か賃貸か」の問題を考える際に非常に参考になります。

しかし「持ち家か、賃貸か」、その答えは、損得勘定だけで出せるものではありません。
結局のところ人それぞれ、いろいろな考え方があっていいのではないかと思います。

いずれにせよ、年老いて死ぬまで多額の家賃を払い続けたり、死んだあとも遺族に
家賃負担を背負わせることだけはしないように、よく考えて自分自身で判断してください。

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