家づくりの基礎知識

定年後の再就職で収入の目減りを抑える方法

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賢い家計の話

今回は「定年後の再就職で収入の目減りを抑える方法」というテーマでお話しします。
現在は一般的には年金を満額もらえるのは65歳からです。
したがって「65歳までは働くのが当たり前」という時代になってきました。
では定年後の働き方の実態を見てみましょう。

グラフ 定年後の就業先

サラリーマンが定年後に働くケースとして、大きく3つのパターンに分けられます。
1つ目は今まで勤めていた会社に継続再雇用される、2つ目は他社への再就職、
3つ目が起業です。現在60歳以上で働いている人の約63%が定年前と同じ
会社で働いています。
他社へ再就職した人は3割、起業した人は3%にすぎません。

定年後の再就職、収入の目減りを抑えるために

60歳以後の継続雇用や再就職では、定年前に比べ給与が大幅に下がることが
ほとんどです。雇用保険には、こうした際に収入の減少を補うための
高年齢雇用継続給付という制度があります。その制度を説明します。

高年齢雇用継続給付制度

「高年齢雇用継続給付」制度の対象となるのは、60歳以上65歳未満の雇用保険の
加入者で、雇用保険に5年以上加入し、60歳以後の給与が60歳時点の75%未満に
下がるなどの条件を満たした人です。さらに、60歳以後も継続雇用、または退職後に
雇用保険の基本手当を受けずに再就職した人も含まれます。
受給期間は最大5年間で新しい給与の15%に相当する給付金を、65歳まで受給できます。
60歳以後の給与の低下率が61%を超えると徐々に支給額の割合が小さくなり、給与が
下がった人ほど給付の割合が高くなるしくみです。

では次に「改正高年齢者雇用安定法」について説明します。

改正高年齢者雇用安定法

「改正高年齢者雇用安定法」は2013年4月に施行された法律で、
定年から年金の受給開始までの「収入の空白期間」が生じないように制定されました。
この法律によって希望者全員を65歳まで雇用する制度の導入が企業によって
義務づけられ、定年後も働き続けられる環境が整いつつあります。

給与が大幅ダウンして、手取額はどうなる?

では次に、たとえ定年後に働いて給与が大幅にダウンしても、実際の手取り額は
さほど目減りしないというケースを説明します。

定年後に給与が大幅ダウンしても手取額が目減りしないケース

たとえば、定年時の給与が45万円だった人で、61歳から受け取る年金が
月額10万円の場合、継続雇用後の給与がケース1の35万円だと減額率が
22.3%と減額している幅が小さいため、高年齢雇用継続給付制度は
受けられません。よって在職老齢年金は9万円もカットされてしまいます。

一方で、ケース2のように給与が25万円までダウンすると、減額率が
44.5%で、高年齢雇用継続給付が全額支給され、年金の減額幅は
4万円に抑えられ、年金は6万円支給されます。
さらに、給与の額面が安くなるので、天引きされる社会保険料や税金の
額も減ります。結果として、ケース1とケース2では給与額は10万円
の差があるにもかかわらず、1ヶ月あたりの手取り額は1万円程度しか
変わらないということになります。

いかがでしたか。定年後の給与が大幅ダウンしてもたくさんもらっても
手取額が変わらないというカラクリがおわかりいただけたものと思われます。
このように、給付金や年金、社会保険料や税額などを総合的に計算し、
給与を低く抑えながら手取り額が高くなるよう設計された賃金を
「最適賃金」といいます。

厚生年金に加入して働いた場合、年金は?

では次に、定年後も厚生年金に加入して働くと年金はどうなるのか
というお話をします。

会社員が定年後も厚生年金に加入して働く場合、受け取る年金を
「在職老齢年金」といいます。在職老齢年金は給与と年金の合計額に
よっては年金額の全部または一部が減額される仕組みになっています。
では在職老齢年金の計算式を説明します。

在職老齢年金額の計算式(65歳未満)

たとえば、総報酬月額相当額が20万円、年金月額が10万円の人の場合、
合計額は30万円となり、28万円との差額2万円の半額、1万円が
年金からカットされます。総報酬月額相当額が46万円を超えると減額幅は
さらに大きくなり支給額はなくなります。

厚生年金に加入して働くと年金はカットされますがメリットもあります。
そのメリットとは、在職中に納めた厚生年金の保険料と加入月数分が退職後の
年金にプラスされます。そして、厚生年金から脱退すると自費で健康保険に
加入しなければなりませんが、厚生年金に加入していれば、会社が保険料の
半額を負担してくれます。

定年後に再就職する場合にはいろいろな働き方がありますが、自分なりに
収入の目減りを計算してベストな働き方を模索することが重要だと思います。

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