今回は「積立貯蓄とお得な金利でお金を貯めよう」というテーマでお話します。
「お金の貯め時と1000万円貯める方法」ではお金を貯める習慣を
身につけるために積立貯蓄をしましょうという話をしました。
では、具体的にどうすればいいのか説明します。
積立貯蓄はどうすればいい?
積立貯蓄は会社員の方は、財形貯蓄や社内預金制度などが勤務先にあれば、すぐに始めましょう。
もしこのような制度がなければ、給与振込先の金融機関の自動積立定期預金を利用します。
全国どこでも利用しやすい金融機関の中から、自動積立預金の種類をリストアップしました。
利率と預け入れの単位と期間をご覧下さい。
このほかにも、ゆうちょ銀行の定額貯金は当初6ヶ月間払い戻しができないので、貯め癖が付いて
良いかもしれません。最初の目標である100万円が貯まったら金利の高いネット銀行の定期預金や
複利で増える定期預金などに移しましょう。もちろん、ベースとなる積立預金は今後も継続していきます。
メガバンクなどの定期預金の金利は0.025%ですが、ネット銀行の中には0.3%ぐらいの金利の定期
預金があります。金融機関や金利などの違い、複利型と単利型の違いなど比較検討をしっかり行ないましょう。
2015年1月の全国の金融機関の主な高金利定期預金の事例を見ると0.4%の地銀ネット支店が
並んでいます。金融機関によって大きな差があることがおわかりいただけたと思います。
最初の目標である100万円が達成できたら、次は300万円、次は500万円とハードルを
上げていきます。自動積立定期預金は、何も手を加えなくても勝手に貯まっていきます。
ここでお勧めなのは、貯まった金額を図表や折れ線グラフで可視化することです。
ダイエットに成功した人は毎日の体重を折れ線グラフで可視化して減量の励みにしていますが、
それと同じ原理です。預金額が増えていく過程を右肩上がりの折れ線グラフで表し、毎日チェック
しているとそれが励みになりゲーム感覚で預金額を増やすことができます。
確定拠出年金
ところでみなさんは、確定拠出年金ってご存知ですか。
確定拠出年金とは2001年に日本で導入された企業、または個人が毎月積み立てる
お金を個人が自分の判断で運用していく制度です。
老後の受給額の目標金額を現役時代に確定しておき、将来の受給額から逆算した
掛金を現役時代に支払う仕組みとなっています。
確定拠出年金の仕組み
確定拠出年金は広がっており、加入者は500万人を突破しています。
月々の掛け金の上限は5万5000円で他の年金制度と併用する場合は半額になります。
ただ、実際は平均の掛け金は2万円に満たないのが実態です。
その場合、加入者が掛け金を上乗せする「マッチング拠出」を導入する企業もあります。
この制度で最も大切なポイントは掛け金の運用です。企業が用意した複数の金融商品から
加入者が選ぶわけですが、定期預金なら元本割れはありません。
しかし、投資信託なら多少のリスクはありますが、年金資産を増やす可能性があります。
どれを選ぶのも自己責任となります。
では企業側と個人側のメリットとデメリットを説明します。
企業側のメリットは、人材の流動化に対応しやすいことと節税対策、そして運用リスクが回避できることです。
デメリットは毎年所定の拠出金が発生することと投資教育などの費用がかかることです。
個人側のメリットは転職した場合、転職先へ資産の移管が可能で積立残高もすぐに把握できることです。
さらに運用次第では老後の収入を増やすことも可能です。
デメリットは運用のリスクを負うことで運用次第では老後の収入がダウンすることもあります。
さらに年金の支給開始年齢まで現金化できないこともデメリットです。
今日の超低金利時代に確定拠出年金が広がりを見せている理由のひとつに、掛け金や
運用益が全額非課税であるというメリットがあります。
ある銀行の試算によると毎月1万円拠出した場合、給料で受け取って運用するよりも
約123万円手取り額が増えます。
掛け金の拠出は60歳で終わり、70歳までのいつからでも受け取りを開始できます。
また、一部または全部を一時金として受け取ることもできます。