家づくりの基礎知識

住宅ローンは固定か変動か

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
住宅ローンの話

今回は住宅ローンの金利は「固定型」か「変動型」か
ということについてお話します。

住宅ローンの金利は景気によって左右されますが、今後、
景気が順調に回復すれば市場金利も上がっていきます。
これが経済の法則です。長期的に見れば住宅ローンの金利も
あがるかもしれません。しかし、この空前の低金利時代が
すぐに終わることはないと思います。
そして、日銀の金融緩和策の継続によって当面は金利の上昇が
抑制されます。さらにいえば、住宅ローンは金融機関の競争も
熾烈であり、市場金利よりも競合相手の動向で金利が決められる
傾向が強いのが実態です。

お得意様を確保するために市場金利が上がったからといって安易に
住宅ローンの金利を上げられないのが実情です。こうした状況下に
おいて、変動金利、固定金利のどちらが得だろうかを論じる前に
固定金利と変動金利のメリット・デメリットについて解説をしておきます。

固定金利型ローンと変動金利型ローンのメリット・デメリット

固定金利型は借入当初に設定した金利が、全期間を通して変動しない
金利タイプです。固定金利型のメリットは金利上昇のリスクがなく、
将来の家計管理が読めるということです。
逆に、固定金利型のデメリットは変動金利型と比較し金利が
高いということと、一回ローンを組んでしまうと金利の
見直しができないということです。

変動金利型は、短期プライムレートなどの市中金利に連動して
金利が変動します。民間の住宅ローンでは一般的に4月と10月の
年2回見直しが行なわれ、日銀の政策金利に影響を受けます。
変動金利型のメリットは固定金利型と比べると金利が低水準です。
そして、原則いつでも固定金利型に変更が可能です。
さらに、金利設定手数料の負担がないというメリットがあります。
逆に、返済額が変動するため将来設計が立てづらいという
デメリットがあります。

いかがでしたか。住宅ローンの金利を固定金利にするか変動金利に
するかのメリットとデメリット。正直言ってズバリ正解はありません。
そして、為替同様に金利の推移を予測するのは非常に難しいものですし、
固定金利か変動金利かどちらが正解かという答えは何年か経って
初めて解かるものです。だから、今後の金利情勢を予測しどれくらいの
リスクを許容できるかが住宅ローン金利の選択の鍵となります。

住宅ローン金利は固定と変動、どちらがよいか

最近の住宅ローンの金利を選択する際に短期プライムレートが2009年から
動いてないので変動のほうが得だという見方をする人が少なくありません。
そして、実際にローンを借り入れする場合によく見受けられるのは
10年固定タイプを選択して10年後に資金計画を見直すという方法です。
現在10年固定の住宅ローンの金利は1.5%前後で推移しています。

10年固定タイプは、全期間固定タイプよりは低い金利で借りることが
できます。低金利の恩恵を受けながら安心感も得られるわけです。
しかし、今の変動型の最低金利は金利優遇を受けるとわずか0.775%
です。それに対して、10年固定型はその倍の1.5%です。

仮に10年後に金利が上昇していたとしても、10年固定の1.5%を
超える可能性があるかどうか、冷静に検討すべきだと思います。
超低金利の恩恵を受けるのであれば変動金利で住宅ローンを組んだ
ほうがいいと思います。しかし、変動金利に不安を持つ人には金利が
高騰してきたらその段階で固定に借り換えればリスクが回避できます。

それでも変動金利のリスクが気になる人は固定金利と変動金利を
組み合わせて借り入れする「ミックス型ローン」を活用すればいいと
思います。

いかがでしたか。ミックス型住宅ローンを活用する場合は固定金利と
変動金利に分けて、変動金利で借りた分を早く返していけば金利上昇
のリスクは抑えられることになります。

ミックス型の住宅ローンについては別の講座で詳しく解説しています。

金利上昇リスクに不安を覚えるタイプの人は金利を少し多く払って
でも、フラット35のような全期間固定金利の安定型ローンを
選べばいいと思います。

金利のムダを省くということを考えるならば変動金利を選択し、
繰上げ返済などを実施して定期的に住宅ローンのメンテナンスを
していくべきだと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

家づくりの学校をYouTubeでも!

家づくりの学校はYouTubeでも配信中!


この記事に掲載されている動画はYouTubeでも配信中です。
ご自身のブログでの共有や、チャンネル登録をして
いただけるとより便利に活用いただけます。
ぜひチャンネル登録・共有
してみてくださいね!

家づくりの学校YouTubeチャンネルはこちらから!