今回は「そもそも家相とは何か」に続いて
「家相の見方の手順」というテーマで解説します。
建物の「吉方」を知る
家相ではどの方向が吉方かを知ることによって建物の間取りの良し悪しを
見ていきます。そのためには建物の中心を正確に求める必要があります。
家相の見方の手順の1番目は家の中心を各階ごとに求めることです。
左右分離の完全独立型二世帯住宅の場合は、それぞれを一戸の
住宅として中心を求めます。
2番目は正しい北方位を求めます。
3番目は正中線、四隅線、鬼門線を求めます。
4番目は二十四山方位を求め、鬼門を出します。
5番目は九星方位を求めます。
1.家の中心を求める
ではもう少し詳しく解説します。はじめに、家の中心を求めます。
家の中心点を求める方法には、三つの方法があります。
その方法は対角線法、交点を求める方法、重心法です。
それらの方法では、まず1階と2階の中心をそれぞれ求めます。
家の「張り」と「欠け」についてですが
「張り」とは、建物の一辺の長さの3分の1以内の出っ張りのことで、
「欠け」とは、同じく3分の1以内の引っ込みのことです。原則として
「張り」を除外し、「欠け」を含めて中心を求めるようにします。
家の中心は八方位の中心で、家相のバランスの中心となります。L字型
の建物や中庭のある建物は、中心が中心としての安定したおさまりを
求めるのは難しくなります。中心不在は主人不在の家となり家相的に
見て「凶相」となります。
では次に正しい「北方位」を求める方法と「正中線、四隅線、鬼門線」を
出す方法を解説します。
2.正しい北方位を求める
正しい北方位を求める方法を解説します。
家相でいう真北とは、地球の北極点と南極点を結ぶ子午線の子の方位のこと
であって、磁石が指した磁北ではないので、注意が必要です。この誤差の角度を
「偏角」といい、この「偏角」は地域によって異なります。磁石の指す北から
「偏角」の分だけ東に傾いた方位が家相の真北になるわけです。
3.正中線・四隅線・鬼門線を求める
次に、「正中線」「四隅線」「鬼門線」を出します。
南北と東西の中心を通る線を「正中線」といいます。
東南と西北、東北と西南の45度の中心を通る線を「四隅線」といい、
なかでも東北と西南の中心を通る線を、特に「鬼門線」と呼びます。
「正中線」「四隅線」「鬼門線」の線上には、家相の三大凶といわれている、
水まわり、火の気、出入り口などをもってきてはいけない、といわれています。
4.二十四山方位を求め、鬼門を出す
では次に、二十四山方位を求める方法を解説します。
二十四山方位とは方位の区切り方のひとつの方法で360度を24分割し
家の向きなどを細かく計るのに使われます。
二十四山方位を求める前に、八方位を説明しましょう。
家相の八方位を求める方法は、全角360度を8つに分け、45度の領域を
1区分とします。北は「坎(かん)」、東は「震(しん)」、南は「離(り)」、
西は「兌(だ)」、そして、東北は「艮(ごん)」、東南は「巽(そん)」、
西南は「坤(こん)」、西北は「乾(けん)」と呼びます。
この八方位に、さらに、ね、うし、とら、う、といった十二支と甲・乙・丙
などの十干を加えて、二十四等分に区分すると「二十四山方位」になります。
表鬼門とは陰の「気」の勢力が衰え、陽の「気」を育む方位で「気」の流れ
がよどむことをいいます。また裏気門とは陽の「気」が陰に替わる方位で
「気」の流れがよどむことをいいます。もしプランニング上、鬼門が気に
なるのだったらその対処法を考えるべきです。
鬼門に当たる場所は、整理整頓しキレイに掃除をして清潔に保つことで
凶意が和らいでくるといわれています。
5.九星方位を求める
では次に、九星方位について話をします。
一般的に『家相の八方位が吉相であればよい』とされていましたが
そこに住む人にとって吉相でなければ運は良くなりません。
そこで、住む人の生まれの星を知る必要があるのです。
九星方位は、「一白水星」、「二黒土星」、「三碧木星」などです。
1月1日から2月3日までに生まれた人は、前の年に生まれた人と
同じ星になります。九星方位とは自分の生まれ星方位で運勢に影響
する方位のことをいいます。
●次回は家を建てる際の「吉相のプランニング」について解説します。