今回は「子育てに最適な家」についてお話します。
五感を育てる自然素材
子どもは「見る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わう」という「五感」に刺激を
受けることで、豊かな感性が育ちます。
赤ちゃんは1歳までに脳の働きが活性化されます。無垢の木の床でハイハイする、
素足で歩くなど、自然素材に触れると気持ちよく感じ、皮膚感覚を鍛えられ、
運動能力も高められます。
リンゴのにおいを嗅ぐ。おかあさんのやさしい笑顔を目にする。美しい鳥の
さえずりを聞く。もう少し大きくなると、水遊びをして水を冷たいと感じる。
紙風船で遊ぶ。木の積み木で自由に遊ぶなど、日常の数多い経験のなかで、
常に五感に刺激を受け、成長していきます。
床板、畳、柱、障子など、多様な自然素材に触れる暮らしが子どもの感性を
伸ばします。子どもにとって住まいの素材はおとな以上に重要です。
子育てに適した間取り
子育てに適した間取りのポイントを6つ、紹介します。
1つ目は「オープン空間」
LDKや畳コーナーや土間空間をワンルームにすると、忙しいお母さんも
子どもに目が届きます。広い土間は、子どもたちの遊び場としても有効。
公園で遊べない梅雨どきは、ママ友を呼んで、土間パーティもおすすめです。
2つ目は「リビング階段」
学齢期の子どもは外から帰ると、家族に声をかけてからリビングの階段を
あがります。家族がコミュニケーションできる動線をつくることが大切です。
3つ目は「みんなで使えるスペース」
2階に上がると兄弟で共用の子ども室へ。早い時期から壁で仕切った個室を
用意せず、みんなで一緒に使えるスペースを大切にします。2階ホールに
設けた、家族みんなのコーナー。休日に、お父さんはパソコン、子どもたちは
お絵かき。それぞれのフリータイムを楽しみます。
4つ目は「学習コーナー」
キッチンから目の届く位置に、学習コーナーを設けます。
ちなみに東大生のお母さんに「子どもが小学生時代に勉強した場所は?」と
聞くと、「リビングダイニング」という答えが多いそうです。 子どもは
近くに家族がいる場所で、安心して勉強に集中できます。勉強が終わったら
夕食の時間。「お皿を並べてね」と、お手伝いの習慣も自然に身につきます。
5つ目は「楽書きコーナー」
「汚れるからダメ」を連発するより、一か所だけ自由に楽書きできる場所を
設けましょう。子どもの無限の力を伸ばしたいものです。
6つ目は「可動式収納間仕切」
子どもが中学、高校と成長するにつれ、自立心が芽生え、個の空間が必要と
なります。広い空間を自由に仕切れる可動式収納間仕切がおすすめです。
子どもが巣立ったあとは間仕切をやめて、両親の趣味のスペースに変身します。