自然素材の家研究会

真壁の清らかさ

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自然素材の家

今回は「真壁の清らかさ」についてお話します。

木造軸工法と相性のよい真壁づくり

真壁の持つちから

木造軸組工法の壁の施工方法は、「真壁」と「大壁」の2つに分類する
ことができます。「真壁」とは建物の構造体である柱や梁を、表から
見えるように仕上げる造りのことです。真壁では、無垢の木の柱が
露出しているため、木が呼吸することができます。

真壁づくり

無垢の木は室内の湿度の高いときは湿気を吸い取り、逆に室内の湿度が
低く乾燥しているときは、木が湿気を放出して室内の湿度を調整して
くれます。さらに、柱が空気に触れているため、よく乾燥し、良好な
状態を長く保つことができます。
このことは、木造住宅の構造体を守ることになり、建物の耐久力が
増して長持ちすることに繋がります。温暖多湿の日本の気候風土には
真壁の建物が適しています。

真壁の歴史と構成美

歴史を振り返っても、わが国では、書院造りや数寄屋造りなどの建物や、
社寺仏閣、一般家屋などで、真壁が普遍的に用いられてきました。
真壁は柱が露出しているため、美しい木目の模様や、木肌の温もり、
木の香りなどが感じられます。水平の梁に対し、すっくと立つ垂直の柱。
白壁と柱のコントラストの美しさは、真壁ならではの構成美です。
さらに、柱や梁のダイナミックな構造美も味わうことができます。

真壁のデメリット

真壁のデメリットを挙げると、柱を「化粧材」にする必要があることです。
化粧材とは、仕上がったときに人の眼に触れる部分のことで、通常は腕利きの
大工さんが、かんなで削って仕上げます。
木造住宅における真壁づくりは、構造材が化粧材を兼ねるため材料の選択に
留意する必要があります。そして、施工の手間が大壁に比べると多少かかります。

真壁のメリット

真壁のメリットは数多く挙げられます。室内の広さが大壁よりも若干ですが
広くなること。漆喰などの塗り壁に適していること。無垢の木の質感が
感じられること。柱や梁に節があるのも本物のあかしです。
子どもには、プラスチックのおもちゃより木のおもちゃが良いのと同じように、
本物の無垢の木に触れて成長する子どもたちは、五感を刺激され、感性豊かに
健やかに育つといわれています。

日本の温暖多湿な気候風土に最適な、真壁の住まいで
無垢の木の素材感や構造美を楽しみながら暮らしてみませんか。

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