今回は「そもそも家相とは何か」「家相の見方の手順」に続いて
「吉相のプランニング」というテーマで解説をしたいと思います。
吉相プランニングのポイント・建物編
屋根の形状は切妻・寄棟・方形・片流れ・陸屋根・のこぎり屋根と多彩です。
そんな中で家全体の大きさに比べて屋根が極端に大きいと、外から見て安定感に
欠け、周囲の「気」の流れを乱します。また、周囲の街並みに調和しないほど
勾配がきつく鋭い三角形や傾斜のある屋根の家に住むと精神的・肉体的に
リズムを狂わせやすいので凶相といわれています。
では次に外観シルエットと玄関、階段について解説をします。
外観シルエットは、家の中心が建物の外にある建物は凶相となり繁栄しません。
また、1階より2階が大きいような不安定感のある建物は、予期せぬ災いが
あるといわれます。
玄関
玄関は、家全体から見てバランスがとれていることが大切です。鬼門の方位の
玄関は避けましょう。その家の主人の生まれた年の十二支の方位も避けること
です。玄関ドアの上を正中線や四隅線が通るのも凶相です。
階段・廊下・床の間
階段は、のぼりきった踊り場の位置が一階の家の中心と重ならないことが
重要です。次に廊下ですが、最も凶相となる廊下は玄関からまっすぐ貫き
家を左右に二分している廊下です。廊下は方位より、どのように走って
いるかが重要です。廊下はできるかぎり少なく、短くしましょう。
次に床の間ですが、北に設け南に向いた床の間が最良で、権威と品位を
保つ吉相となります。西に設け東に向いた床の間は発展の吉相です。
南、東、東北に設ける床の間は凶相となるので注意しましょう。
神棚・仏壇
神棚の向きは、南、ついで東、東南に向けて設けましょう。
仏壇より低くしないこと、鴨居より上に設置することが大切です。
また、鬼門方位やトイレ浴室の近く、2階から足で踏みつけるような
場所には設置しないようにしましょう。
仏壇は、一般的に西に構え東に向けることが多いですが、その家の
宗旨にあったようにするのが一番です。家の中心、鬼門方位や南には
設けないことです。一つの部屋に神棚と仏壇が向かいあうような
形にならないようにしましょう。
吉相プランニングのポイント・外部編
では次に、門や塀などの外まわりを見ていきたいと思います。
門と家は釣り合いがとれていることが大切で、門が大きすぎて家が小さい
のは凶相です。門と玄関とは一直線上に配置せず、少しずらしましょう。
鬼門の方位と正中線、四隅線の上に門を設けるのは避けます。
次に、塀ですが、あまり高い塀は陰の「気」が過剰になるので低めに
しましょう。生け垣など、風が通るものが吉相です。
庭はできるだけ土の部分を広く残し、陽の「気」と陰の「気」のバランスを
とることが大切です。樹木についてですが、樹木自体に凶相はありませんが
数や配置などによって凶相になります。庭木には「陽の木」と「陰の木」が
ありますが、幸運を呼び込むために、「陽の木」を植えましょう。
つつじ、桜、松、かえで、あじさい、などは「陽の木」です。
庭石はすべて陰性になるので、庭石が多すぎると家運が衰退するといわれます。
池は、腐敗した不浄な「気」が生じやすいので、一般家庭ではつくらないことです。
井戸についてですが、鬼門の方位や南、西、正中線、四隅線の井戸は凶相です。
凶方位にある井戸は儀式を行なって埋め戻します。
二十四山方位盤
では次に家相の吉凶を判断するときの基本になる「二十四山方位盤」を
見てみましょう。
正中線、四隅線、鬼門線の上に不浄のものなどを設けないのは家相の
基本ですが、そのほかの方位は生まれ星によって多少変わってきます
ので、この図の通りにならない場合があります。
家相は心の問題ですから、信じる信じないは個人の自由ですし、人に
強制するべきものではありません。また、現代社会では通用しないもの
もありますし、さまざまな説があり絶対的なものではありません。しかし、
家相とはどんなものかを客観的に知っておくことは大切なことです。
あくまでも「家相は参考まで」として家族みんなが
幸せになる家づくりに取り組みましょう。
●次回は家を建てる際の「風水と住まいの関係」について解説します。