自然素材の代表格、無垢の木「桧」についてお話します。
「桧(ひのき)」の特徴とは?
優れた成分について
香りの元「フィトンチッド」
森の中に入るとすがすがしい香りに包まれますが、この香りの元は、樹木から放出
されている「フィトンチッド」です。樹木は自らを守るためにこの物質を発散して
有害な微生物を退治し、消臭し、空気を浄化しています。桧は、伐採されて柱や
土台に生まれ変わったあとも、フィトンチッドなどの成分を発散しつづけています。
そのため、シロアリを寄せつけません。
家づくりに適した最高の材質
強くて、柔軟で、美しい
桧は、材質が緻密で、なめらかな肌ざわり。
狂いが少なく、強靱で耐久性に優れ、しかも加工しやすいという特性があります。
色、つや、光沢が美しく、かぐわしく、年月とともに深い味わいを深めていきます。
古くから、まな板に桧が使われているのは、肌ざわりがよく、均質な材であることに加え
防腐効果があることがその理由です。材質が精密で柔軟な桧は、狂いが少ないため
仏壇、仏像、置物彫刻などの材料としても使われてきました。
水にも強い
桧の材は、水や湿気にも強いので、昔から、桧風呂などの風呂桶や、釣瓶(つるべ)
などにも利用されました。建築材料としても最高の材料です。シロアリや腐朽菌に
強いため、土台、柱のほか、大引、根太などの床下まわりや、水まわりにも安心して
使用できます。
「総桧の家」といえば高級な家の代名詞にもなっているように
高品質の桧材は高価な材であるといえます。
特産地は?
桧といえば,木曽桧が最も有名で、木曽五木の一つといわれます。
杉に次いで造林面積が広く、杉とともに日本の代表的な樹種です。
福島県東南部以南の本州・四国・九州に分布し、特に、尾鷲・吉野・
天竜などの各地方産のものが有名です。
世界最古の木造建築「法隆寺」
奈良の法隆寺は、現存する世界最古の木造建築物として、飛鳥時代の姿を今に伝えています。
桧は木材の中で耐久性や保存性が最高レベルであり、伐採してから200年間は強くなり
その後1000年かけて徐々に弱くなるといわれています。
木造建築は、適切な管理と修理を行なうことにより、長期にわたって使い続けることが
できますが、そのことを法隆寺が証明しています。
「自然素材の家」の理想形は、柱や土台などの構造材に桧を使い
造作材にも桧を活かした、桧の香りいっぱいの住まいです。