自然素材の家をつくるときに欠かせない「土間」のある暮らしについてお話します。
日本の暮らしに根付く土間
昔の土間と現代の土間
暮らしに密着した活動的な空間
昔むかし、農家でも町家でも、家の中は土間と板の間と座敷という
ように、三つに分割されていました。格式の高い座敷と異なり、
土間は暮らしに密着した活動的な空間として利用され、土足の
ままで自由に使える便利なスペースとして重宝されたものでした。
現在の土間は？
最近の家づくりでは「土間」という独特のスペースを暮らしの中に
とり入れて、上手に、そして有効に楽しもうという若い人たちが、
今増えています。「自然素材の家」には、かしこまった玄関よりも、
自由かつ、多目的に使える土間がよく似合います。
玄関ホールや廊下をなくし、田の字型のオープンな間取りにする
ことによって、部屋の有効面積が広く確保されます。
そして、土間という貴重で有効なスペースが生まれます。
土間を最大限に活用する暮らし
靴を脱がずそのまま入れる土間仕立てのテラスリビングや、ゲスト
ルーム、お茶コーナーなども楽しいスペースになります。
土間空間は、夏にはひんやりとした風が通りぬけ、室内が乾燥しがちな
冬には適度な湿気があり、一年を通じて心地いい空間となります。
屋内にあっても屋外の作業ができる土間は、雨の日に助かります。
居室との境の障子を開け放てば内。
閉めれば外となる土間は自由に使える気楽な空間です。
土間の活かし方は人それぞれに異なり多種多彩です。
土間を趣味の場として活用してみる
土間を広くとることで、クルマ好きの人には、大切な愛車と過ごすガレージハウス
として活用できます。バイクや自転車のガレージ兼修理工場としても思いのままに
使えます。
陶芸が趣味の人にとっては、土間が陶芸に打ち込める至極のスペースになるでしょう。
土間は絵画、草木染め、木工などの趣味の工房や展示スペースとしても使えます。
釣りの好きな人には、釣りの道具を手入れする場所。そのほかにもスキー道具や
サーフボード、ゴルフ道具など、広い土間なら気兼ねなくお手入れができます。
土間に薪ストーブを設けて、燃える火を家族や友人と囲み、会話や音楽を
楽しむのも心が温まるものです。
そのほかにも日当たりを活かして、冬の間植物を守る温室やサンルーム、
読書コーナー、愛犬の居場所など、楽しみ方を数え上げればきりがありません。
収納場所としても活躍
土間に隣接した収納を設ければ納戸になり、さまざまな活用の方法が見出せます。
汚れや水をあまり気にしなくても良いので、土つき野菜や漬け物を置いたり、
風通しの良い日陰にもなるので、ワインやビールの貯蔵場としても最適。
アウトドアグッズの収納場所としても便利です。靴・傘・ゴルフバッグ・スキー板・
釣り道具・サーフボード・ガーデニング用品などの置き場などにも活用でき、
趣味を楽しむ暮らしを彩ってくれます。
