自然素材の家研究会

縁側の魅力

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自然素材の家

今回は自然とひとつになった「縁側の魅力」についてお話します。

日本建築における縁側

この写真は京都の瑠璃光院(るりこういん)の縁側から眺めた秋の庭です。
日本建築は本来、外に対して開かれていて、屋外と屋内をつなぐ中間に
縁側がありました。

瑠璃光院

江戸時代後期の日本家屋の「縁側」

写真の建物は「日本民家集落博物館」の「飛騨白川の民家」で、大きな
「合掌造り」の家屋です。1956年に白川村に鳩ヶ谷ダムが建設される
とき、湖底に水没する集落の家屋の一つが、この地に移築されました。

日本民家集落博物館 飛騨白川の民家

江戸時代後期に建てられたと伝えられるこの家屋からも「縁側」が外と
内をつなぐ大きな存在であったことがうかがえ、暖かい縁側で日向ぼっこ
を楽しむシーンが連想されます。住まいの南から東にかけて「回り縁」
めぐらされていますが、当時の民家ではぜいたくな造りといわれています。

回り縁

昭和の「縁側」

時代はくだり、縁側は「昭和」を描いた映画やドラマに欠かせないスポット
となりました。風鈴と蚊とり線香がゆれる縁側で、スイカをほおばる家族の
シーンはよく見られます。風呂で一日の汗を流したあと、ビールに枝豆で
夕涼みのお父さん。家族の幸せを象徴するシーンに、必ず登場するのが縁側です。

今、縁側の人気が再び高まっています。縁側は日本家屋ならではの空間で、
出入口や廊下、おもてなしやくつろぎの場として用いられます。

濡れ縁とくれ縁

縁側を二つに大きく分けると、「濡れ縁」と「くれ縁」に区別できます。

濡れ縁

濡れ縁

「濡れ縁」とは建物の外に付けられた縁側のこと。雨に濡れるため、
水に強い材料が使われ、水はけを良くします。壁面に対して直角に
縁板(えんいた)を張るのが一般的です。雨水がよく切れるように、
すきまをあけてすのこ状に張った「すのこ縁」や、竹でつくられた
「竹縁(たけえん)」も見られます。

くれ縁

くれ縁

一方、「くれ縁」とは、雨戸やガラス戸の内側にある縁側のこと。
外側の戸を開け閉めすることで、雨や風や太陽光を含め、屋外との
つながり方を調整することができます。天候に左右されずに、庭の
四季の移り変わりを楽しめます。

くれ縁の縁板は、敷居に対して平行に張られます。「くれ縁」の幅が
広いものが「広縁」です。
おおむね4尺、約120㎝以上の幅の縁側を
「広縁」とするのが一般的です。広い空間になるため、テーブルや
チェアを置いて、部屋のように活用することもできます。

わずかなスペースでありながら、くつろぎや安らぎ、出入口やおもてなしの場、
廊下や物干し場など、縁側はさまざまな用途を持っています。

外と内とをつなぐ縁側は、日向ぼっこをしながら家族のコミュニケーションを
深め、暮らしにうるおいをもたらしてくれます。

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